天使⇔悪魔
そう言ったのは、白魔ではなく黒魔だった。
 
 
 
「世でいう殺人鬼ってやつですよ、僕は。」
 
 
「…あ……黒魔いつからそこに…?」
 
 
「ついさっきです。」
 
 
 
人間を百人程度殺したって……
 
本当にそんな酷いことを…?
 
 
「なんで…そんなこと…。」
 
 
「最初は退屈だったので暇つぶしに…。
 
けれどその快感…いや、楽しさと言った方が良いでしょうか。
それを忘れられなくて次々と。」
 
 
 
「………。」
 
 
私はショックと驚きで言葉が出なかった。
 
なんて残酷なの……
 
酷い…
 
 
いきなり、白魔は私の腕を引っ張り外に出た。
 
 
 
「ちょっと…何!?」
 
 
私は白魔の手を振り払う。
 
 
「…悪魔なんて所詮あんなもんなんだよっ…!」
 
 
 
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