天使⇔悪魔
「……さん…友さん………明友さん!」
 
 
ガバッ
 
 
…あれ?私。
いつの間にベッドに入ったのかな…?
 
 
「どうしたのですか?
床に寝てたので驚きましたよ。」
 
 
笑いながらそう話したのは、黒魔だった。
 
「私…床で寝てたんだ…。」
 
 
「何か悩みごとでもあるのですか?」
 
 
「えっ…!?
な…なんで?」
 
 
「浮かない表情をしているので。」
 
 
 
勝手に人の過去のことを調べるなんて…
 
最低だよね。
 
今さら後悔しても遅いのに……。
 
 
 
「……はぁ。」
 
 
 
「どうぞ。」
 
そう言って、黒魔が差し出したのはコーヒーだった。
 
 
 
「あ…ありがと。」
 
 
「僕で良かったら、いつでも話してください。」
 
 
「………うん。」
 
 
話したいけど…
 
話したら絶対…
黒魔、私のこと嫌いになるよね。
 
 
 
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