天使⇔悪魔
「あー!消えそうっ…!」
 
 
「僕も消えそうです…。」
 
 
 
ぽとっ…
 
 
「…………あ。」
 
 
 
消えたのは私の線香花火だった。
 
 
 
ぽとっ…
 
 
私の花火が消えてからすぐに、黒魔の花火も消える。
 
 
 
「僕の勝ちのようですね。」
 
 
 
…負けた。
 
 
というか、自分で罰ゲームとか言ったくせに負けた。
 
 
 
「えー…秘密なんてあったかな?」
 
 
「明友さんが言い出したのですよ?」
 
 
「うぅ…それは分かってるけど。」
 
 
 
あ……。
 
 
あった。
 
一つだけ、私の秘密が。
 
 
「…私の秘密、一つだけあるよ。」
 
 
「何ですか?」
 
 
 
「私…… 
 
 
 
 
 
…私、黒魔が好き。」
 
 
 
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