天使⇔悪魔
「私だって死にたくないよっ!
もっと…二人と一緒に居たい…。」
 
 
 
ずっと堪えていた涙が溢れだした。
 
 
 
「…だけどそれじゃダメなの…!」
 
 
 
「…何でだよ!」
 
 
 
「二人が大切だからっ……。
迷惑を掛けたくないの…!」
 
 
 
「……では最後に聞きます。
本当によろしいのですね?」
 
 
「…うん。」
 
 
 
「………行きましょうか。」
 
 
 
「……待て!」
 
 
 
「白魔……ごめんね。」
 
 
 
「…本当に良いのかっ!?」
 
 
 
「うん……黒魔が私の最期を、見届けてくれるなら幸せ…。」
 
 
 
「……そうか。」
 
 
 
「ありがとう……ばいばい。」
 
 
私は黒魔に小さく手を振った。
 
 
 
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