同窓会
「同窓会来いよ。」
先日ポストに届いていた同窓会の案内。
欠席するつもりだった。
「まだ・・・迷ってる。」
「美咲に会いたい。」
誠の一言が平凡な毎日を壊していく。
ドキドキすることも恋い焦がれる想いもどこかに忘れてきた日常。
誠を想う事で忘れていた感情を女としての自分を思い出す。
誠に名前を呼んでほしくて。
誠の腕に抱きしめられたくて。
妻の私もママの私も忘れて。
スニーカーをハイヒールに履き替えて誠の待つ同窓会に向かう。
甘く危険な誘惑・・・
懐かしい匂いに抱かれながら何度も私の名前を呼ぶ誠の声に溺れる。