怪談短編集


 翌朝、僕はオウムが気になって、いつもより、一時間早く起きた。

 今日は土曜日だから、学校は休み。

 階段を下りて、一階に行くと、まだ誰もいなかった。


 オウムがしきりに羽根を動かしている。

 まるで、近づくなとでも言いたげに。


「何だよ、かわいげねぇなあ」


 僕、少し苛ついて。

 
 居候のくせに。


「生意気な餓鬼だな」


 ?


 誰、今の。




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