怪談短編集
「エイダン、君は、小心者だね。僕が大丈夫って言ったら、大丈夫さ」
一つ、訂正しよう。ジャスティンが大丈夫って言ったら大丈夫じゃないんだ。
今まで、コイツが大丈夫と言って、大丈夫だった試しがない。
「わっ!」
僕は、梯子から足を踏み外した。もちろん、僕の不注意じゃない。いきなり、梯子が揺れたんだ。
おおっと、説明しなくちゃね。
今、僕と双子の弟ジャスティンは、幼い頃に双子の片割れを失くして悲しい老人になっちゃったレイチェル大叔母さんの家に悪戯をしようとしている。悪戯って言ったって、悪いことじゃない。
大叔母さんの家の屋根はペンキが剥げているから、僕とジャスティンでにぎやかにしてやろうとしているだけ。で、僕はペンキを運ぶために梯子で屋根に登ってるんだ。