怪談短編集
3.壁画の最後の一枚
僕は、水で湿った壁に道具を突き刺した。
ボロボロと壁が剥がれてくる。
「あれ?」
ドアに一番近い壁紙を剥がしていたジャスティンが、素っ頓狂な声をあげた。
「どうしたんだ?」
「これ、見ろよ」
彼に言われ、僕は手を止め、隣の壁紙を見た。
「!!」
ジャスティンが剥がした壁の奥に、赤い何かが見える。
「これ…?」
「わかんない。けど、何かがあるんだよ。この奥に!」
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3.壁画の最後の一枚