怪談短編集



『なんか、かくれんぼしてたらいなくなったんだって』



 かくれんぼしていた部屋が、ここなら?



 でも、そうだとしても、この中にいることとは関係ない。



 僕は、残っている右側の壁を剥がした。



 !



 誰も。描かれてはいない。




 だだっ広い草原が広がっているだけ。



 そのとき。



 絵の中から、大叔母さんのお姉さんの手が伸びてきた。



 手は、僕をしっかり掴み。



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