怪談短編集
閉じ込められた!!!

1.宛名不明


「ねぇ、ローテくんて、かっこいいよね」

 親友、ルーシーの言葉に、サブリナは転びそうになった。

「いきなり、何を言い出すのかと思ったら!」

 にしても、だ。いきなり、何でこの話になったんだろう?

「話とんだわよ。話題転換の単語くらい言ってよ」

 えへへ、と彼女は笑う。サブリナは額を押さえた。

「だって、かっこいいんだもん」

 恋する乙女になってしまったルーシーを横目に睨み、溜息を吐く。恋煩いとは厄介だ。

「溜息吐いたら幸せが逃げちゃうよ」

 誰のせいよ!!
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