怪談短編集


 十分も待っただろうか。ようやく、注文の順番が回ってきた。

「コーラを二つ」

 最初は割り勘の予定でいたが、付きあわせちゃったから、と言ってルーシーが全額負担した。



 空いた席に座り、しばらく話し込んでいたせいで、閉店時刻ギリギリまで二人はカフェにいた。

「また明日ね!!」

 ルーシーと別れた後、サブリナは近道をすることにした。家に近いのは、潰れた肉屋のあるブロックを右に曲がる裏ルート。
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