怪談短編集

 サブリナは、もう一度受信トレイを開く。もう一件あった。

 「助けて」の次の「君の友達」

 友達?

 友達の中で、長い間姿をくらませている、人物。

 たった一人、一人だけ、いる。

 一年前に忽然と姿を消し、死んだと噂されているサブリナの友達。唯一、番号を知らないクラスメイト。死んでいるのなら、現在使用されていない番号を持っているだろう。サブリナの記憶から、徐々に消えていく、その人物は—。

「ルーク?」

 また、スマホが震えた。


  助けて。

 
 サブリナは、息を呑んだ。
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