怪談短編集

 しかし、繋がらない。見ると、電波が1から圏外に変わった。

 救助を呼べない。

 サブリナは、声にならない悲鳴を上げた。


 「閉じ込められた」

 「永遠に…」


 ルークも、一年前、こんな風に絶望しながら死んでいったのだろう。

 サブリナは、もはやどうすることもできなかった。いつ、死ぬのだろう?

 いつ、皆がサブリナの消失に気付くだろう。

 気付いたとしても、助からない。何故なら、閉じ込められたのだから。永遠に。

 サブリナは、消えゆく意識の中、メールを打った。どうか、届きますように…。


  助けて。

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