怪談短編集

「なあ、ケイシィ、反対順路から周って先生と鉢合わせしたら、先生はどんな顔をすると思う?」

 トゥークの提案に、ケイシィがニヤリと笑い、

「面白そうだな。試してみようぜ」

 小声で参道する。

「あら、二人で何の相談?」

 アリシアが、ケイシィとトゥークの間から顔を覗かせて。

「面白いことするのなら、私たちも行くわ」リリーが言った。「だって私たち、友達でしょ?」

 トゥークは、頷いて、

「絶対に、音をたてるなよ」

 そう警告した。


< 58 / 195 >

この作品をシェア

pagetop