怪談短編集

「もちろん。で、何するの?」
「先生を脅かしてやるのさ」

 アリシアが、頷いた。

「面白そうね」
「いいかい、行くよ」

 先生が、力説している間に、四人は列を抜け出した。目指すは展示室の一番最後。つまりは出口。

 埃っぽいカーテンをくぐり、展示室に入ると、そこは芸能人たちの蝋人形が展示されていた。

 芸能人たちは、最近テレビで見かけなくなった人ばかりが展示されている。

「時代遅れだなあ!!」

 ケイシィがぼやく。

「あ、見て!ちょっと前にブームになったインディじゃない?」

 アリシアが、金髪の蝋人形を指差す。

「本物より、イケメンじゃない?」

 リリーが言った。
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