怪談短編集
願い事一つだけ
1.年齢制限
その遊び場には年齢制限がある。十六歳以上。
ジョンとジルは来月で十六になる、十五歳の若者だ。だから、今日は絶対に入れると確信していた。
遊び場は、いつも警備員が年齢チェックするくらい、年齢に厳しい。けれど、もう来月には誕生日なんだから、もう入れると信じていた。でも、少し心配だった二人は、最近流行っている若者系のファッションでばっちり決めていた。これは十八の兄のお下がりだ。
前にいるダニエルとジェーンが入場できれば、自分たちも入れるだろう。何しろ、二人は十四歳だし、背丈も低いのだ。
後ろにいるのはクラスメイトのレイチェルとマリン。背が高いから、確実に入場できるだろう。
前のダニエルたちは、即断られていた。それが、当然だ。
ジョンとジルは前に出た。絶対に大丈夫。
「まだ、駄目だね」
警備員が言った。