怪談短編集
信じられなかった。後ろでレイチェルが笑った。
「よし、OK」
警備員が言う。二人はドヤ顔で入場していった。
「くっそー!何でだよッ!」
ジルが吼える。
「君たちも、断られたの?」
その声に振り向くと、小柄な女の子が立っていた。金髪でそばかすの彼女は、
「私、エリン。十六歳」
そう言った。十六でも、断られることはあるらしい。
少しだけ、ホッとした。
「俺、ジョン。こっちはジル」
「そこに、遊園地があるんだ。よかったら、一緒に行かない?」
まあ、暇つぶしにはなるだろう。
「いいぜ」