怪談短編集
夏休みは、四十日あって、長く感じるのに実際は凄く短い。今年は荷物整理もあるし、受験勉強もあるから今まで以上に短く感じるんだろうな。
って言いつつも、既に八月。残りは二十日ちょっと。やっぱり、あっという間。
今日はとりあえず、午後いっぱいは塾だから最悪。けど、明日は良毅がこっちに遊びに来るんだ。だから、地獄の塾もへっちゃらだ。
僕はエナメルに塾のテキストを放り込んで駅に向かった。
東京の駅は、浦和と違って大きい。迷子にならないように気をつけなきゃ、だ。
今は二時。急がないと遅刻だ!!早く電車、来ないかな?
浦和まで、さほど時間はかからなかった。僕は全力で塾まで走る。遅刻したら、あいつらに何を言われるか。