怪談短編集
3.階段の先に…
「梨子、ちゃんと食事、とっているんだろうね?」
父が、苛々したような口調で。
今は、昼間。
「本当に、どうしちゃったの?」
今日は登校日だった。だから、学校にいったのだが、授業中に倒れ、梨子は家に帰されたのだった。
「平気だってば」
梨子はきつく言い返す。
「じゃあ、何で帰されたんだ!?」
「梨子、顔色悪いわよ?」
二人が怖い顔で言った。
あの、変な夢を、ここ数日、ずっとみているのだから、顔色も悪くなるだろう。