怪談短編集


 翌日は、ただ起きて、ゲームして宿題して、昼食を食べて…と、ぐーたら過ごした。

 母が帰って来て、兄も友人の家から帰ってきた。

 すぐに夕食になり、そのあと、シャワーを浴び、部屋に戻った。

 今夜は寝ないつもりだった。

 だが、眠気が襲いかかってきた。

 あっという間に眠りに吸い込まれる…。



 気がつくと、あの階段にいた。

「十四段目…」

 日本人形が嬉しそうに言った。

 行きたくないのに、梨子の足は階段を上り、絞首用ロープのある踊り場に着いた。

「ほら、早く」

 催眠術にかかったみたいに、意識がボーッとする。

 そのまま、梨子はロープに頭を通した。

 直後、足元の床が抜けた。
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