覚醒彼女~君と生きたい~
「……。変えられないよ。決めちゃったもん。」

決めた…??


太陽は、半円から円に変わろうとしていた。


「ノアが…決めたの…?」


「違うよ。
昨日、私を呼んだ人。
私が産声をあげる前に、私を選んだ人。ずっと…、永い歴史を傍観してきた人…。」


ノアは、僕を真っ直ぐみつめて言った。


ノアは、その人物の名前を言いたがらない。


僕には、誰だか見当がつかない。


「…でね。」


「ん??」


「あの舟見たよね??おっきな…。」


舟??


おっきな??


最初はわからなかったけど、あの巨大な物体だと気付いた。


僕は頷いた。


「あれね。方舟って言うの。」


「ハ…コブネ??」


「うん。次の創世の為に、今生きてるものから雄と雌を方舟に入れて生き延びるの。」


バリバリッ…バリ
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