覚醒彼女~君と生きたい~
方舟は、ノアと僕を乗せて鈍い音を立てながら動いた。


ノアは、ただ立ってるだけでとくに操作らしいことは何もしていない。


僕は、方舟の中を見回して一人、物思いに耽る。

その中は、快適な温度で何故か居心地がよかった。


毎日、あんな環境にいたのだからそれは当然と言えば当然のことかもしれないけれど。


「異空間に入るとき、少し気持ち悪くなるかもしれないから気をつけて。」


ノアの声が中で響いた瞬間、頭の中で波が打つような気持ち悪さが僕を襲った。


「…っう…ぉえ…っ…。」


僕は口元を手で押さえ、気持ち悪さに堪える。


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