覚醒彼女~君と生きたい~
「お話を聞きたいんです。」


静かに、はっきりと、
ノアはそう言った。


その瞳に、僕はノアの強い意思を感じた。


ノアは一息入れて話を続ける。

「平和をつくる、それを知るために。何をしたのか。それを聞きたいんです。」


ノアの態度を見てか、 マナさんは少し力を抜いたように見えた。


「平和、ね。
ロックのいるところまでは、ここからだと結構な距離がある。それに、この雨だ。足場も悪い。明日の朝1番に出ても、夕方頃しかつかないよ。」


マナさんは、最後にそれでもいくのかい?と付け加えた。


「………。
はい。それでも、行きます。」

「ノア…。」


僕はノアを見つめる。


意思の強いノアの瞳には、
あどけなさのかけらも
感じられない。


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