覚醒彼女~君と生きたい~
「僕は…」


不思議な感覚だ。


僕の中にもうひとつ記憶が
存在するような…。


その記憶は、
気の遠くなる程に遠い遠い昔であるように感じた。


そこは、一点の曇りもない白。二人の世界。
約束された永遠。


そう、まさに楽園―。


僕が楽園だと感じていた
あの地区とは比べようがない程。


浮かび上がる情景は、
砂上のまやかし。


でも確かに、確かに
あった気がする。


何か見た気がする。


僕はシャワーを浴び終えると、部屋へ戻った。
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