覚醒彼女~君と生きたい~
「ねぇ、こんなとこにロックさんいるのかな…??」


「ほんとに…。ノア危ないから僕から離れないでよ?」


「うん…。ありがと。」


ノアは僕の腕に腕を絡ませた。

歩けど、歩けど、
景色はさほど変わりなく、
傾いた小屋をたまに目にするくらいだ。


「ルカ、ちょっと話聞かない?ここらへんの人なら、ロックさんのことも知ってるんじゃないかな??」


ノアは足を止めて向こうにある、小屋を指差す。


「そうだね。一度聞いてみようか。」


僕たちはその小屋の前まで行き、戸を叩く。


   ―トントン―


「すみません、誰かいませんか??」


―トントン―


「あの、誰か…」


僕の言葉の途中で戸が開いた。

「あ…の…」


中から出てきたのは、無精ヒゲに白髪混じりの老人だった。


僕たち二人を下から上まで、舐めるように見るとたった一声
入れ、と言った。


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