覚醒彼女~君と生きたい~
「ねぇ。歴史って知ってる??」


「歴史??」


ノアが突然そんなことを言い出した。


「うん。人間が創った歴史。あたしは、知らないから…。」


ノアは、そう言うけど実際、歴史なんてもの知ってる奴なんて少ない。


僕の知る歴史は、唯一つ。


人間の歴史は、堕落と破壊。


それがあり、今に至るのだから。


「歴史…か。僕は、知らない。誰も教えてくれなかった。」


「そっか。そうだよね。歴史…なんて、知らない方が幸せかもしれないもんね。」


僕は、ノアを見つめる。

どこか悲しそうな、そんな顔。


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