覚醒彼女~君と生きたい~
「すまないね。せっかく訪ねてくれたのに、何もお構いできなくて。」


「いえっ、そんなっ。」


ノアは身体の前で両手を降ると、ロックさんはくすりと笑った。


目の前にいるロックさんは、優しい目元が印象的な青年だ。


この人が過酷な労働を強いるようには見えない。


「ところで、君たちの名前は?」


「え、と。僕はルカです。
こっちがノアです。」


手をノアに向けると、ノアは一礼した。


「ルカにノア。いい名前だ。
私はロック。よろしく。」


「こちらこそ。」


僕たちは声を揃えて言った。


「それにしても、よくここに私がいるとわかったね。この辺りは、土地も荒れているっていうのに。」


「あ、さっき人に聞いて、教えて頂いたんです。」


ノアがそう言うとロックさんは、驚いた顔をした。
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