覚醒彼女～君と生きたい～

「ぜひ、聞かせて下さい。」


ノアは力強く言った。


ロックさんは、一瞬ふわりと笑うとありがとうと礼を言った。

そして、ロックさんの口から
この地区のことが語られ始めた。



「ここは、かつては二つの勢力の中心地だった。
双方、譲らず争いが絶えない戦場で地獄だったそうだ。
だが、長く続いた争いも終止符をうつときが来た。
それが、この地区に止まない雨をもたらす原因となったMEGUMI作戦だ。」


メグミ作戦…？？


僕は顔をしかめて頭の中で
いろいろと考えていた。


「MEGUMIは、人口的に雨を降らせる装置のことだ。開発された地区の言語の恵みの雨からつけられた名だ。文字通り、最初は恵みの雨だったそうだ。」


「最初は…？？」


ノアが聞く。