覚醒彼女~君と生きたい~
そう考えた瞬間に、ノアへの愛しさが溢れ出た。


きっと、この霞んだ記憶は二人にとって大事なもの。


「ノア…。好きだよ。」


「急にどうしたの?」


「伝えたくなっただけだよ。」

僕はくすりと笑ってノアの頭を撫でた。


ああ、愛しいっていいな。


ノアが隣にいるだけで、こんなにも胸を締め付ける。


苦しいとさえ思うのに、胸の痛みさえも愛情に変わる。


…きっと僕だけじゃなくこの愛は全ての人に与えられている。


あと三日でその愛は無に…。


ああ…。


世界は、なんにも優しくない。

誰にも優しくできてない。


こんなの不平等だ。


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