覚醒彼女~君と生きたい~
「…っ……」
静かに言ってのけたノア。
僕は、名前の付けようのない感情が身体中を駆け巡った。
寒気にも電撃にも似たその感情は、僕に罪を突き付けた。
東の土地が水に沈む…。
それじゃあ、その地に住む人はどうなるって言うんだ?
どこかに逃げたのか?
そんなわけないだろう…?
だって、僕達は罪を犯したのだから…。
人は何の為に生まれたんだ…………っ。
―…ヒトガ…
シンデイクナカデ…
ボクタチダケガ…
イキノコルンダ…―
「……っ…」
僕はごぶしを強く握った。
訳のわからない感情を、ぶつける先が見つからない。
ノアじゃないんだ。
悪いのはノアじゃないんだ。
じゃあ、僕が悪いのか。
他を見捨てる僕が悪いのか。