覚醒彼女~君と生きたい~
「東へ…?…なっ…、危ないよっ」


ノアは強く拒絶した。


「だけど、見なくちゃならないよ。僕達は、知らなければ前に進めない。」


「…っ。危ないよっ。今、東の土地に歩ける場所があるかもわからないのにっ…。」


僕はノアを抱きしめる。


「…お願いだよ。」


ノア…。
僕達は、痛みを知って前に進もう。


そうして、痛みを教えてあげよう。


悲しみも苦しみも寂しさも…。

僕達が、知るんだ。


次は、道に迷わないように。


道標となろう。


「…ノア…」


「ルカ…。
どうなっても、知らないからね。ただ、苦しいだけだよ…。」

ノアは、了承したようだ。


僕は深く頷いた。


そして、強く強く抱きしめた。
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