~2人の奇跡~*two miracles*
「華恋、おはよっ!」
私たちは、入学式のときに話したのがきっかけで仲良くなった。
「愛~、話聞いてくれる?」
「いいよ。どうしたの?」
席に着いて準備をしながら華恋の話を聞くのが毎日の日課。
毎日、内容は同じだけど…
「昨日の夕方、また林くんにつかまって…もう、あたし耐えきれない…」
「またか…。ホント飽きない人たち。」
華恋は、毎日のように告白されてる。
その中には、何度もフラれた人も入ってる。
今までにストーカーっぽいこともされてる華恋は男性恐怖症になってしまった。
「どうしよう…また今日も呼び出されてる…グスッ」
華恋の目から涙がポロポロ…
「大丈夫!あたしが退治するから!ね?」
そういって華恋の頭をなでなですると、涙を拭いてニコッと笑った。
「ありがとう~!愛~」
「いいよ~。華恋のためだもん。」