プリンセスの特別な事情


お姉ちゃんの手が一瞬動いた。



「お医者さん呼んでくる!」


そう言って病室をかけ足で出て行った莉子。


「お姉ちゃん?お姉ちゃん?」


呼びかけてみるが返事はない。


「真紘、しばらく静かにしてなさい」


お父さんにそう言われ、私は静かに椅子に座った。


しばらくして、莉子がお医者さんを連れて戻ってきた。




何らかの手続きをしたであろう両親はお医者さんと何かを話していた。


多分、今日はこのまま帰ることになるだろうけど…お姉ちゃんが目を覚ましてよかった。

また明日お見舞いに来よう。



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