プリンセスの特別な事情
その夜。
私は家のなかが騒がしいことで目が覚めた。
パタパタと走っているメイドさんに声をかけ、事の次第を聞いた。
「美尋様の容体が急変したようです・・・」
その言葉に私の体温が少し下がったような気がした。
息が苦しい。息が出来ない。
「私も、病院行く・・・!私も…」
「真紘様、大丈夫ですか?!真紘様…!」
この声を聞いた私は意識を失った。
どうしよう、私も病院に行きたい。
お姉ちゃんが死んじゃうなんて、お昼まであんなに元気だったじゃない。