プリンセスの特別な事情
「へーじゃあ真紘はその人を待ってるってわけね」
「そうそう、そういうことなんだけど…見当たらないんだよね」
さっきから探しているがトムさんの姿がまるで見当たらない。
講義長引いてるのかな…。
それともこの時間じゃなかったとか。
いろいろ考えていると私の肩に手がおかれた。
「ごめんね、真紘ちゃん。待った?」
そう言って私に笑顔をを向けてきたのはトムさん。
やっぱりこの時間で良かったんだ。
「いえ、大丈夫です」
一応笑顔で答えておいた。
私の隣に居る莉子が紹介しろって顔でこっちを見ている気がするけど…なんか莉子に紹介したらトムさんが食べられそう。