プリンセスの特別な事情
「じゃあ、シンとトムとハレッドね。分かったわ。それにしても遅いねー」
そう納得したように言った莉子。
そこに、おまたせーという声がしてトムとハレッドが戻ってきた。
「真紘…だっけ。これ」
そう言ってハレッドが私の前にオムライスを置いてくれた。
「ありがとう」
そう言って笑うと、別に、と短く返された。
「いただきまーす」
るんるんした気分で食べ始める。
少し食べ進めたところでトムが話を振ってきた。
「莉子ちゃんは…いつも同じような講義受けてるから英文科だってわかるけど…真紘ちゃんは?何学部?」
「あ、私は経済学部だよ。将来のためにねー」
そう言うと、勤勉だねぇ…と少しほめられた。