プリンセスの特別な事情


そんなことを考えていると、ひと際大きな女子の声が聞こえてきた。



「…さすがにお嬢様たちでもカッコいい人には反応するんだね」



「それが人間のサガってやつじゃないの?」



「あはは、真紘言うねぇ!っていうか大学生になってまでこんなことすんのかなー…」


真紘が言うにはカッコいい男の人が講堂に入ってきたから女子の悲鳴が聞こえてくるらしい。


別に私も莉子も興味はないから全く反応しなかったけど…なんていうかうるさい。



ミーハーな女子が多いんだろうか。

莉子も同じとこを思ったのか眉をしかめている。


「真紘、もうちょっと離れよう」


そう言って莉子が立ち上がったので私も一緒に立ちあがる。


相変わらず男のひとは女たちに囲まれているらしく顔が全く見えない。




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