笑って泣いて笑って



「ご注文をどうぞ。」


「ねぇ、どれが美味しい?」


(え。)


「決めたんじゃないの?」


「だって決めれないんだもん。」


タヌキさんはそう言うとほっぺを膨らませた。


(あ、可愛い。)


不意にもそう思ってしまった。


「しょうがないなー…。んー…この前魚介類のパスタ食べたけど美味しかったよ。」


「じゃぁそれで。」


「はい。」


「えーと、俺はハンバーグで。」


(タヌキさんのお友達はハンバーグか…。意外だな。少しいかついのに…。)


「はい、かしこまりました。」


(まぁ、いいんだけどね?笑)


「少々おまちください。」


私は少し笑いながら仕事に戻った。





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