時を越えて
「もうすぐで池に写るな」


「本当に行けるのかな?」


「あの二人が言ったんだ
それを信じるしかない」


私たちは月が池に写るまで座って待つことにした。



「そう言えば風間君っていつ覚醒したの?」


「俺は高二の春
寝てる時に夢に飛鳥が出てきたんだ
最初はただの夢だと思ってたんだけど
毎日同じ夢を見るようなって」



「私と一緒だ」


「あんなこと夢で言われても信じられねよ」


「本当だよね」


「でもある日飛鳥に痣の事を聞かされてその時本当のことなんだって思った
そしたらその日の夜に妖怪に襲われて力が覚醒したってわけ」


「でもすごいよね」


「何が?」


「だって私なんて始めて妖怪に襲われたとき覚醒どころか声もでなかったんだよ
あの時風間君が来てくれてなかったたら私今頃…」



「でも俺も今日助けられたし城山さんもすごいよ」



「そうかな」


なんか風間君に言われと照れちゃう。
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