時を越えて
「えっ、誰か来るよ!」

「大丈夫だから」


カサ、カサ、カサ。


そこに現れたのは一人の老人だった。


「お主らは何者じゃ」


「この痣を見せれば分かりますか?」


老人は風間君の痣を見るとびっくりしたのか目をみ開いて私たちを交互に見た。


「お主らはもしかして飛鳥様と琥珀様か!?」


「はい」


「よかった
無事に時空を越えられたのじゃな」



「えっ?何で私たちが時空を越えて来たって知ってるんですか?」


「占いに二人が来ると出たからじゃ」


占いって…。


「それよりもお主ら泊まる所がなかろう
私の家に来なさい」


「いいんですか!?」


「お主らに渡さないかん物もあるからの」


「渡さないといけなないもの?」


「とりあえずついて来い」


私たちは老人について行き一つの寺の前で止まった。
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