時を越えて
「久しぶりだね、琥珀」


そこに立っていたのは知らない男の人だった。

「貴方は誰…」


"姿は違うがあれは烈火じゃ"


あれが烈火?


「そんなに睨むな
今は何もしない」


今は?


気づくと烈火は姿を消したと思えば私の目の前現れて顎を片手で掴み持ち上げた。


「前回は飛鳥に邪魔されたが今回は
邪魔はさせない」



「嫌、離して!」



「ふふふ、相変わらずいい匂いがするな
どうだ、また俺の妻にならんか?」


「冗談言わないで!
誰があんたの妻なんかに!」


「まぁいい、
お前は必ず俺との人生を選ぶ」


「絶対に、絶対に選ぶもんですか!
離して!」


「城山さん!」

パン!
烈火の手がはじかれた。

「風間君!」


「お前、何者だ!」


「ふん、飛鳥か
俺は烈火だ」


「お前が!」


「ではまた会おう」


烈火は風のように姿を消した。

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