時を越えて
~凌平side〜


何でこいつはこんなに余裕なんだ。


俺が雷鬼の様子を伺っていると雷鬼はニヤリと笑った。


「お前俺にかまっていていいのか」



「何に言ってるんだ」



「お前の大事なお姫様がピンチだぞ」



俺は急いで後ろを振り向いた。



「海!」


「あんなに妖怪に囲まれちゃって」


今にも妖怪は海に襲いかかりそうだった。



くそっ!

飛鳥と約束したのに!


俺は無意識のうちに妖怪をめがけて走り出していた。




「海、大丈夫か」


「うん
ありがとう」
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