時を越えて
「う…海、すま…ん」


そう言って凌平は血を吐いてしまった。


「凌平!
もうしゃべらないで!」


「琥珀、私と取引をしないか」


「取引?」


「飛鳥を助けてやる代わりにお前の一生を俺に渡せ」


「なっ!」


「別にいいんだぞ
ここで飛鳥を殺しても
殺せばあいつの血が飲めるからな」


ケラケラ笑う烈火。



私の拳はフルフルと震えていた。



私が嫁になれば凌平は助かる。



そんなの答えは決まってる…。

琥珀と約束したから。




















「…分かった、嫁になるよ
でも一つだけ条件がある」
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