好きって言えよ[恋愛短編集]




それは小学校低学年から一緒の私たちにも、
遂に別れる時がやってきたことを意味していて。




また、私の片想いの終止符が打たれることも意味している。




授業終了のチャイムが鳴った。




隆司はまだ上の空で、どこか遠くを眺めている。




私は一つため息をつくと、隆司に近寄り、腕を掴んだ。




「何だよ。」




気の抜けた声。




いつにも増して元気がない。




「萎んじゃった風船みたいになってる、隆司。」




「そう。」




隆司の素っ気ない態度に私も心が萎みかけたが、
これじゃいけないと空気を入れる。




「ほら、来て。」




ぐいぐいと引っ張ると、隆司も観念したようで、
おとなしく私の後ろについて来た。




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