You Got Mail



 ――わ、たくさんある。

 さんばらな髪、虚ろな目、痣と傷だらけの蒼白い肌、三日月に歪んだ口。

そんな男女の顔の画像がたくさんあった。

 ――あれ?

 画像の一つを拡大する。

「……この幽霊、私と同じピアスしてる」

「あぁ、こっちの幽霊なんか、私たちの学校の制服着てるよ」

 クスクスと、笑いながら指差した写真を見ると、首元だけだが、確かに私たちの学校の制服に見える。

 ――血だらけだけど……

「……なんか、リアルな画像ばっかりだね」

「でしょ?こんなボロボロになってなかったら、普通に街中で会いそうだよね」

 可笑しそうにクスクス笑いながら、私の肩ごしに携帯を覗く。

「この幽霊なんか、眼鏡かけてるよ。割れてるけど――あ、予鈴鳴った。またね!」

 美里は一人で大笑いすると、予鈴とともに席に戻ってしまった。

 ――パタンッ

 携帯を閉じて、ポケットに突っ込んだ。


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