リスタート~運命の合格発表~【ショートストーリー】
2人の再出発~END~
春の匂いのするあぜ道を、何年かぶりに2人で歩いた。
「俺、美咲ちゃんと同じ高校に行けるようにひとつ下げたんだぞ!」
ちょっぴり大人になった吉太郎の背中に抱きついた。
「約束通り、俺大きくなっただろ?」
昔と変わらない笑顔で微笑んでくれた吉太郎。
その手をそっと握った。
「また、ほっぺにごほうびのキスしてくれる?吉太郎、覚えてる?昔、空手の大会で…」
最後まで話させてよ、吉太郎。
ほっぺに…って言ったのに、
吉太郎は私の唇を奪った。
昔から吉太郎は、積極的なんだから…