リスタート~運命の合格発表~【ショートストーリー】
どんどん背が伸びる吉太郎を寂しい気持ちで見つめていた。
どんどん遠くなる吉太郎。
女の子から告白されて、照れてる吉太郎なんて見たくない。
いつの間に、そんなに大きくなったの?
吉太郎は、中学になって空手をやめた。
バレー部に入部した吉太郎は、ぐんぐん背が伸びた。
吉太郎は、私を「美咲ちゃん」と呼ばなくなった。
あんなにもいつも一緒にいた私と吉太郎なのに、
急に、話さなくなった。
お母さんが作りすぎたカレーを、吉太郎のおばさんに渡しに行った時も、
吉太郎は、ぶっきらぼうに「いただきます」と言っただけだった。