なりすまし
うつりにけりな。
うつりは、ラ行四段活用動詞「移る」の連用形でいいだろう。
にけり、はよくお見かけするが、完了の助動詞「ぬ」の連用形に過去の助動詞「けり」の終止形で問題ない。
「な」は禁止か?
いや、たしか詠嘆の意味があった。
授業をちゃんと聞いていればこんなことをしなくてもすんだのか……。
俺は小さくため息をつくと、机の上の本棚を探って去年の教科書を引っ張り出した。
やけにきれいな教科書。
この頃は、部活にすべてを捧げ、授業中は疲労回復の時間になっていた。
あまり開いたこともない教科書をバラバラとめくり、和歌のページを開いた。
うつりは、ラ行四段活用動詞「移る」の連用形でいいだろう。
にけり、はよくお見かけするが、完了の助動詞「ぬ」の連用形に過去の助動詞「けり」の終止形で問題ない。
「な」は禁止か?
いや、たしか詠嘆の意味があった。
授業をちゃんと聞いていればこんなことをしなくてもすんだのか……。
俺は小さくため息をつくと、机の上の本棚を探って去年の教科書を引っ張り出した。
やけにきれいな教科書。
この頃は、部活にすべてを捧げ、授業中は疲労回復の時間になっていた。
あまり開いたこともない教科書をバラバラとめくり、和歌のページを開いた。