恋人未満、幼なじみ未満。(仮)
第一章 変わってしまったカレ。



「こころっ、忘れ物無い?」


「うん、全部持ったよ。」

「本当に?本当?」


「うん、本当。」



ママはとても心配性。


女手一つで育ててくれたママには今も感謝しきれない程感謝してる。


最終確認を終えたママは、私を玄関へと送り出す。



「忘れ物、無いわね?」



何時もより、念入りに心配する理由は


そう、今日が入学式だから。


仕事の都合で顔を出す事が出来ないせいか、とても申し訳なさそう。



「ママ、心配しないで。」

「そう、ね。文英高校には幸人くんも居るしね。」



そう言いながら目配せをするママは、何も知らない。


「いってらしゃい。」


「いってきまーす。」



普段通りの挨拶を交わしていざ、文英高校に向かう。


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