恋人未満、幼なじみ未満。(仮)
第二章 最強なカレ、等
「この女をこっちの世界に連れ込むんじゃねえよ。」
「残念―…」
あ゛ぁ゛?
また、大神が低く、唸る。
「もう、彼女は既に世界の境界線跨いじゃったみたい。」
冷静に私は周りを見渡す。
今まで何故気づかなかったんだろうと自分でも驚くくらいの
私に向けられた多くの視線。
好奇心、嫉妬、欲望―…
決して良い、視線では無かった。
「コイツは俺とはもう何の関係もねぇ。だから…」
「そうだ。」
雰囲気に似合わない楽しそうな声。